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暗い道で一人、歩き疲れたアリスは心細くなり泣き出してしまいます。 「何故泣いているんだい?」 何処からか聞こえてきた声に、鼻を啜りながらアリスは答えます。 「もう嫌、お家に帰りたいの。お願い、お家に帰る道を教えてちょうだい。」 すぅっと暗闇から姿を現したのはチェシャ猫でした。 「お家がどこにあるか知らないからなぁ。でも、女王様のお城なら知ってるよ。 さぁ、アリス。此方へどうぞ。」 促されるままに蔦の葉のカーテンを潜ると綺麗な庭に出ました。
お庭の入り口には、大きなバラの木が植えられており、白いバラが綺麗に咲いていました。 それを庭師のトランプ達がペンキで赤く塗っていました。 「何故、白いバラを赤く塗っているの?」 アリスの声に驚いて振り返ったトランプ達は、ヒソヒソとアリスに耳打ちします。 「女王様は赤色がお好き。なのに、コイツが白いバラを植えちまったんだ。だから急いで赤く塗っているんだよ。」 そう言うとまたトランプ達は作業を開始しました。 「じゃあ、私もお手伝いをするわね。」 好意とそれに勝る好奇心とで、アリスはバラを塗るのを手伝いましたが、 そこへやってきた女王一行にバラを汚した罪に問われることになってしまいました。
暗い道で一人、歩き疲れたアリスは心細くなり泣き出してしまいます。 「何故泣いているんだい?」 何処からか聞こえてきた声に、鼻を啜りながらアリスは答えます。 「もう嫌、お家に帰りたいの。お願い、お家に帰る道を教えてちょうだい。」 すぅっと暗闇から姿を現したのはチェシャ猫でした。 「お家がどこにあるか知らないからなぁ。でも、女王様のお城なら知ってるよ。 さぁ、アリス。此方へどうぞ。」 促されるままに蔦の葉のカーテンを潜ると綺麗な庭に出ました。
ある日、アリスが川辺の土手で、 読書中の姉の傍に退屈を感じながら座っていると、 白いウサギが通りかかりました。 「どうしよう、どうしよう。遅刻しちゃうぞ!」
ポケットから懐中時計を取り出しそれを眺めてピョンと飛び跳ねたら、 また慌てて走り出しました。 その様子に驚いたアリスは、興味津々。 「待って、待ってよ、ウサギさーん!」 アリスは急いで白いウサギの後を追って走り出します。
驚きと戸惑いと苛立ちと腹立ちでスーパーハイテンションなアリスは、 渾身のせいけん突きで花??を崖下へと突き落とし、 緑の仲間の元へと自然に還してあげました。 やがて、深い森へと入っていきます。
ある日、アリスが川辺の土手で、 読書中の姉の傍に退屈を感じながら座っていると、 白いウサギが通りかかりました。 「どうしよう、どうしよう。遅刻しちゃうぞ!」
「Hey,you!僕と一緒にお喋りしようよ。」 アリスはお喋り好きな花に声をかけられました。 返事する間もなく既に花は一人で勝手に話し始めています。 「ご飯を食べないお爺さんの花ってな~んだ?」 お喋りに飽きたのか次はアリスになぞなぞを出し始めました。 「えーっと…、何だろう?」 悩むアリスにタイムオーバーを告げて花は得意げに 「答えはパンジーでした~。」 あっはっは、と声高らかに笑いながら第二問とまだまだなぞなぞは続きます。 「ちょっと前に見た花ってな~んだ?」 「えーっと…、そうだ!サツキでしょ。ちょっと前がさっきだからサツキ!」 アリスは自分の答えに満足そうに花に言いました。 「ぶっぶー!さっき見たのは『花??』でしょ?」 あっはっは、と花はお腹を抱えて笑います。 カチンときたアリスは、 「あまりお喋りが過ぎると舌を引っこ抜くわよ!!」 そう吐き捨てぷりぷりと森の奥へと入って行ったのです。
深い森の奥へと進んで行くアリスは、 動物達や大きな子犬から逃れて走り回り、小さな体に辟易していました。 「ああ、ちゃんとした大きさに戻りたい。」 そう思うアリスの近くに背丈程のキノコを見付けます。 つま先立ちになってキノコのふちから上を覗くと、 静かにに長い水パイプを吸っている大きなイモムシと目が合いました。 どうにも気怠げなイモムシは、やがて口を開いて 「アンタは誰だい?」 眠たそうな声で問い掛けます。 アリスは、少しもじもじしながら答えました。 「あの、あまりよく分からないの。今のところ ――少なくとも、今朝起きた時には、自分が誰だったか分かってたんだけど。でもそれから何回か変わったみたいで…」
急かされ席を移動させられたアリスは、 「それなら、そこにあるワインを頂ける?」 帽子屋はワインの瓶の一つを手に取り、驚いたように声をあげました。 「駄目よ~駄目だめ!これはお祝い用の特別な物さ。 さぁさ、遠慮せずもっとお茶を飲みなさい。」 芝居がかって手を広げる帽子屋に、 「だから、お茶がないじゃない。 それにまだ何も飲んでないのよ。だからもっとなんて飲めないわ。」 アリスはむっと返事をして、席を立ちました。 これ以上付き合って居られない、と堪らずその場を離れて再び道を歩歩き始めました。 「もう、絶対あそこには戻らないわ!」 ぷりぷりと苛立ちに任せて歩いていたアリスは、 ふと気づくと暗い道なき道を歩いているのに気付きました。
「Hey,you!僕と一緒にお喋りしようよ。」 アリスはお喋り好きな花に声をかけられました。 返事する間もなく既に花は一人で勝手に話し始めています。 「ご飯を食べないお爺さんの花ってな~んだ?」 お喋りに飽きたのか次はアリスになぞなぞを出し始めました。 「えーっと…、何だろう?」 悩むアリスにタイムオーバーを告げて花は得意げに 「答えはパンジーでした~。」 あっはっは、と声高らかに笑いながら第二問とまだまだなぞなぞは続きます。 「ちょっと前に見た花ってな~んだ?」 「えーっと…、そうだ!サツキでしょ。ちょっと前がさっきだからサツキ!」 アリスは自分の答えに満足そうに花に言いました。 「ぶっぶー!さっき見たのは『花??』でしょ?」 あっはっは、と花はお腹を抱えて笑います。 カチンときたアリスは、 「あまりお喋りが過ぎると舌を引っこ抜くわよ!!」 そう吐き捨てぷりぷりと森の奥へと入って行ったのです。
「キノコの一方を食べると大きく、
もう片方を食べると小さくなる。」
「何故、白いバラを赤く塗っているの?」
「絵や会話のない本なんて、
なんの役にもたたないじゃないの」
CREATURESⅣ
~Alice's Adventures in Wonderland~
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